2010 Fiscal Year Annual Research Report
1950年代の憲法論議ー地方ジャーナリズムを中心に
Project/Area Number |
21520696
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
赤澤 史朗 立命館大学, 法学部, 教授 (80202513)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小関 素明 立命館大学, 文学部, 教授 (40211825)
中島 茂樹 立命館大学, 衣笠総合研究機構, 教授 (10107360)
福井 純子 立命館大学, 文学部, 講師 (60460713)
梶居 佳広 立命館大学, 法学部, 講師 (60537306)
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Keywords | 1950年代 / 日本国憲法 / 憲法改正論 / 地方紙 / ジャーナリズム |
Research Abstract |
本研究は、1950年代とりわけ1952年4月末の講和独立から1956年12月の鳩山内閣退陣までの4年8ヶ月の期間における日本内外の憲法論議を、主に地方紙の論説記事を中心に全国的規模で博捜・検討することを目的としている。 本年度は、全国紙4紙を始め、『中国新聞』といったブロック紙、『東奥日報』など東北地方、『神奈川新聞』など関東地方、『徳島新聞』など中国四国地方、『南日本新聞』など九州地方の、各地方紙の論説を中心に基礎的資料の収集に努めることとした。この点では当初計画どおり、横浜の新聞ライブラリー所蔵の新聞と、国立国会図書館(東京館・関西館)所蔵の新聞を基本として資料収集を進めた。なお一部に、各県にしか所蔵されていない新聞の、当該県立図書館での資料収集も行っている。その結果、ブロック紙の調査収集はほぼ完了し、地方既存紙ではほぼ全国の全ての地域の新聞の資料収集を進めることができた。すでに対象とする全期間の収集を終えた新聞も全国紙、ブロック紙、地方紙の既存紙で45紙を数え、新興紙・復興紙でも『室蘭民報』など17紙の論説を収集するに及んだ。さらに戦前の憲法論議との比較で、やはりジャーナリズム上の天皇機関説事件関係資料の発掘と収集を進めることができた。本年度はこのように資料の調査収集に力点を置いたため、予算の執行において、当初予算の想定より旅費の支出の割合が増えることになったが、資料収集の点では大きな前進を見ることが出来た。 本年度の研究成果としては、分担研究者の梶居佳宏が「50年代改憲論と新聞論説(1952-1957年)-中間報告-」を『立命館大学人文科学研究所紀要』96号に発表し、同じく分担研究者の福井純子が9月の集中研究会において「尾崎士郎の『天皇機関説』をめぐって」を口頭発表したことが挙げられる。
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Research Products
(5 results)