2011 Fiscal Year Annual Research Report
第2次大戦直後・大阪在住朝鮮人の生活状況に関する歴史的研究
Project/Area Number |
21520697
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
藤永 壮 大阪産業大学, 人間環境学部, 教授 (00247876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊地知 紀子 大阪市立大学, 文学研究科, 准教授 (40332829)
高 正子 天理大学, 国際文化学部, 講師 (80441418)
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Keywords | 済州島 / 大阪 / 朝鮮:韓国:日本 / 現代史 / 4・3事件 / 在日朝鮮人 |
Research Abstract |
本研究の主な目的は、済州島出身者へのインタビュー調査を中心に、第2次大戦直後の時期の在阪朝鮮人の生活状況を復元することである。今年度、大阪では2011年6月に1名にインタビューを実施したほか、11月には仙台で2名に、また2012年3月に滋賀県で1名にお話を伺い、またそれぞれの訪問地でフィールド調査を実施した。 本年度は研究の最終年度であるため、研究成果を積極的に外部へ公表すべく努めた。2011年7月10月には琉球大学「人の移動と21世紀のグローバル社会」プロジェクト主催の国際シンポジウム「東アジア"間地方交流"の過去と現在-済州と沖縄を中心として-」に参加し、研究代表者・研究分担者3名が研究報告を行った。また11月には朝鮮史研究会第48回大会のパネル2「解放後・在日済州島出身者の生活史」で、研究代表者が全体の趣旨説明を、研究分担者(伊地知)が研究報告を行った。 以上の研究報告のうち、一部の成果はすでに研究論文として発表している。また従来の作業を継続し、インタビュー調査のテープ起こし、編集を進め、2名の記録を研究代表者勤務先の学会誌に掲載した。そしてこれまでの調査から5名の記録を韓国語に翻訳し、2012年1,月に韓国で単行本を出版した。 このように本研究は、従来研究が手薄であった解放後の在日済州島出身者の生活史の復元に一部寄与できたものと自負している。また本研究の成果を韓国で出版したことは、韓国との学術交流にも資するところがあったと考えている。
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