Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草光 俊雄 放送大学, 教養学部, 教授 (90225136)
新井 潤美 中央大学, 法学部, 教授 (70222726)
大橋 里見 専修大学, 文学部, 非常勤講師 (40535598)
菅 靖子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (20312910)
大石 和欣 名古屋大学, 文学研究科, 准教授 (50348380)
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Research Abstract |
平成22年度は,本研究プロジェクトの母体である消費文化史研究会で研究課題報告をおこなった草光(研究分担者),大石(研究分担者),新井(研究分担者),眞嶋(研究代表者),菅(研究分担者),大橋(研究分担者),新(研究協力者),田中(研究協力者)は,それぞれ並行して研究調査・論文および単行本の執筆を進めた.本年度は,上記の研究者のうち5名が当補助金を海外研修旅費に充当して使用し,希少価値の高い資料の収集を綿密に行うことができた.具体的には,眞嶋が大英図書館コリンデール分室にて1887年創刊の服飾業界新聞Drapers Recordの調査を行い,19世紀末以来の英国繊維産業の衰退と消費者嗜好の変化に対する分析を進め,大石(研究分担者)は18世紀における消費文化とチャリティーの関係について,特に奴隷貿易廃止運動を消費というキーワードで読み変えていく調査を行った.田中(研究協力者)はバーミンガム大学において19世紀以降,労働者階級のための職住近接の理想都市を実現した菓子飲料業界大手Cadburyを主に調査し,大英図書館において19世紀末における住宅問題に関連する史料を広く集めた.一方で,研究の相互チェックにより,学術的なレベルと広い読者層向けの魅力を一層高いものにすることを目的として,消費文化史研究会において3ヶ月ごとに執筆報告会を行い,単行本に用いる執筆文をもとに意見交換を繰り返した.本年度から,研究会顧問の富山太佳夫(青山学院大学教授)見市雅俊(中央大学教授)が,積極的に関与して単行本シリーズの監修役を務めるとともに,それぞれ研究課題報告をおこなった.また海外における先端的な研究者との連携も強め,平成24年3月開催の国際シンポジウムに招聘予定のJohn Brewer(米国カリフォルニア工科大学)とAvner Offer(英国オクスフォード大学)と機密な連絡・会合を持ちつつ,国際シンポジウムの企画準備を進めた.国内外の研究者と開かれた形で既存の研究成果を問い直し,幅広い意見交換を行うことをめざして,報告論文の募集をおこなったところ,数十本の海外からの応募を得られたため,多彩なシンポジウムプログラムが計画されつつある.
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