2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530258
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
布川 日佐史 静岡大学, 人文学部, 教授 (70208924)
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Keywords | 求職者基礎保障 / 一つの手からの援助 / パーソナルサポート / 失業扶助 / ワークフェア / 失業 / 最低生活保障 |
Research Abstract |
1 国際比較の視点から、求職者基礎保障(社会法典II)の下で、ドイツにおける職業安定所サイドによる「就労のための福祉」がどのように展開しているか検討した。 連邦雇用エージェンシーと自治体の二つの給付主体が「一つの手からの援助」を実施するための運営形態は二つある。第一に、「共同組織」が給付主体を代表し、職安型「就労のための福祉」を実施している。第二に、「認可自治体主体」(6a条)が自治体主導型「就労のための福祉」を実施している。 職業安定所主導型と、自治体主導型とで、「就労のための福祉」にどのような質的違いがあるのか、援助機関へのヒアリングを行った。また、これまでの知見をもとに、ドイツの研究者たちとワークショップを行い意見交換した(Wissenschaftsworkshop an der Hochschule Darmstadt, 23.September 2010)。 2 静岡労働局へのヒアリングを行い、職業安定所での「就労のための福祉」の実施状況を調査した。 3 厚生労働省職業安定行政担当職員と、労働行政における「就労のための福祉」の可能性の検討を進めた。具体的には、失業扶助・求職者基礎保障の日本型展開の可能性について検討し、日本における職安型「就労のための福祉」実現の課題を明らかにしてきた。 4 新たに「パーソナルサポート(PS)」の配置が進んできた。そこでは、国の職業安定行政でも、基礎自治体の雇用政策でもなく、都道府県の労働行政の果たす役割が大きい。都道府県の労働行政が就労支援において「就労のための福祉」具体化に向けてどのような取り組みをしているか、ヒアリングを行った。
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Research Products
(3 results)