2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21530377
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Research Institution | Fukushima University |
Principal Investigator |
石岡 賢 福島大学, 共生システム理工学類, 准教授 (70326734)
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Keywords | テクノロジーマネジメント / 製品開発 / イノベーション / マーケティング / 経営戦略 / マーケティング戦略 / 製品戦略 / 新製品 |
Research Abstract |
企業は常に変化する市場特徴へ対応することによって、経営活動を継続している。本研究ではこれらのことを踏まえ、顧客の要求や好みが常に変化している市場へ対応するための「持続可能に向けた製品開発マネジメント」について考察し、具体的なマネジメント手法を構築することを目的としている。平成22年度では、21年度に提示したマネジメントモデルとそれらに含まれるファクターの見直しを行った。これまでのマネジメントモデルは、テクノロジー、サービス、バリューの3つのファクターによって構成されていたが、それらについて再検討し、より概念的なモデルを構築した。結果として、製品イノベーション、製品ベネフィット、経済的ベネフィットという3つのファクターを適用している。製品イノベーションは製品性能や機能の客観的な革新性を示し、製品ベネフィットはそれらの革新性から顧客が得ることのできる製品から導きだされる便益、そして経済的ベネフィットは購入時と使用時に顧客が得ることのできる経済的な便益を示す。顧客は実際に商品を選択購入する場合、これらのバランスを検討することが考えられる。特に革新的な新製品の場合、高いレベルの製品性能や機能を提供しているが、これらは開発者視点によるものである場合が多い。実際に購入して消費するのは顧客であるので、開発者視点による製品コンセプトを顧客視点に移行する機能を含んだ製品開発戦略コンセプトの検討が必要とされている。特に高付加価値製品については新たなマーケットへのアプローチ手法が必要であり、本研究で提示しているコンセプトモデルの適用が可能であると考えられる。これらのタイプの製品については従来の製品とは異なるアプローチが必要とされる。よって、本研究ではこれらを満足するための製品開発マネジメントコンセプトを提示した。
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