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2011 Fiscal Year Annual Research Report

電池開発をめぐる電機メーカーの環境戦略についての研究

Research Project

Project/Area Number 21530410
Research InstitutionNihon University

Principal Investigator

所 伸之  日本大学, 商学部, 教授 (90237082)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 児玉 充  日本大学, 商学部, 教授 (90366550)
Keywords低炭素 / イノベーション / 競争優位 / 総合的な経営戦略 / コモディティ化
Research Abstract

本年度は当該研究課題を遂行する最終年度に当たるため、過去2年間に実施した文献サーベイおよび企業訪問調査等のフィールド調査の結果を分析することに主として時間を費やした。本研究の目的は、太陽電池、リチウムイオン電池等の生産を手掛ける電機メーカーがどのような戦略を持って競争に臨もうとしているのか探ることにあったが、フィールド調査からは興味深いインプリケーションが得られた。筆者が行ったフィールド調査は太陽電池、リチウムイオン電池の生産において日本を代表する大手企業4社への聞き取り調査であったが、4社とも自社製品の品質への自負と技術的優位性についての強いこだわりがある反面、持続的な競争優位性を確立するための総合的な経営戦略については明確な方針を持ち合わせていないという共通項があることがわかったのである。なかでも太陽電池に関しては、すでに製品のコモディティ化が進んでおり、価格競争が激化する中で、いかに競争優位を確立するのかを繰り返し質問したが、各社から明確な回答は得られなかった。
こうした日本企業の特徴は、既存文献のサーベイにおいても確認することができた。とりわけ妹尾堅一郎氏の著書『技術力で勝る日本企業がなぜ事業で負けるのか:画期的な新製品が惨敗する理由』(ダイヤモンド社)は、筆者がフィールド調査で得たインプリケーションに理論的根拠を提供してくれるものであった。高い技術力、高い品質、そしてプロダクト・イノベーションを創造する能力を持ちながら、日本の電機企業が総じて苦境に喘いでいるのは、それらを持続的な競争優位に結び付けるための総合的な経営戦略を構想する力が弱いからに他ならない。3年間に渡った本研究課題の遂行において、日本の電機企業が抱える問題点を抽出できたことは、大きな成果であったといえる。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012 2011

All Journal Article (1 results) Presentation (1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] A Roadmap Study of the Process from Product Innovation to Social Innovation-Based on Analysis of the Development and Diffusion of Eco friendly Products2012

    • Author(s)
      Nobuyuki Tokoro
    • Journal Title

      商学論纂(中央大学商学会)

      Volume: 53巻 Pages: 459-483

  • [Presentation] 低炭素イノベーションと日本企業2011

    • Author(s)
      所伸之
    • Organizer
      環境経営学会
    • Place of Presentation
      跡見学園女子大
    • Year and Date
      20110500
  • [Book] 林正樹編著『現代企業の社会性:理論と実態』2012

    • Author(s)
      所伸之
    • Total Pages
      326
    • Publisher
      中央大学出版部

URL: 

Published: 2013-06-26  

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