2009 Fiscal Year Annual Research Report
コンセンサス標準化のイノベーション研究~先端技術の普及と収益化の実証分析~
Project/Area Number |
21530417
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
梶浦 雅己 Aichi Gakuin University, 商学部, 教授 (60329597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内田 康郎 富山大学, 経済学部, 教授 (90303205)
安田 賢憲 東京富士大学, 短期大学部, 准教授 (60352738)
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Keywords | 標準化 / イノベーション / ビジネスモデル |
Research Abstract |
本研究は,ICTのコンセンサス標準化にみられる機能とメカニズムをイノベーションとして捉えて,事例調査から実証しようとしている。このイノベーションとは,第一に技術の普及イノベーションであり,第二にビジネスの収益化イノベーションである。こうした内容に沿って,今年度は、まず先行研究の調査と内容理解を主眼において研究を進め,仮説設定を行うことを目的とした。 1.先行研究の調査 文献検索や調査報告書の入手を実施した。イノベーション論,標準化研究,特許研究,競争戦略研究などから関連するものを探索した。 2.学会誌への投稿 梶浦雅己が投稿した。国際ビジネス,研究学会誌『国際ビジネス研究』第1巻1号に「標準と知財のビジネスモデル」を掲載した。AIDCの定性的調査から,標準に特許を直接に組み込み占有的に収益を図るビジネスモデル(中核型)と標準には直接には組み込まず,マーケティングや周辺機器の販売を通じて収益化を図る開放的なビジネスモデル(周辺型)が存在することを指摘した。この2者は本研究の仮説として位置づけられるものである。 3.ヒアリング調査 2で述べた仮説について,実証を行うために,企業へのヒアリングすなわち日立製作所,dSPACEへのヒアリングを実施した。ただし本格調査ではなく,予備調査として実施した。ヒアリング結果によれば,仮説で提示した「中核型」と「周辺型」の存在が確認された。今後は事例を積み重ねて,詳細を検証していく必要がある。
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Research Products
(1 results)