2009 Fiscal Year Annual Research Report
コミュニティビジネスの地域資源活用に関するマーケティング論的研究
Project/Area Number |
21530438
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Research Institution | Hachinohe University |
Principal Investigator |
矢野 峰生 Hachinohe University, 教授 (70295963)
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Keywords | コミュニティビジネス / 地域ブランド論 / 主体間の関係性 / ニッチマーケティング / 地域教育力 / 地産地消 / 食育 / プラットフォーム |
Research Abstract |
本研究はコミュニティビジネスにおる地域関運商品など地域資源を活用して展開される地域再生の構図をマーケティング論的な概念で体系化することを目的としている。 平成21年4月以後は、まちづくり、フードシステム関連領域をはじめとする実務家、研究者からの資料収集に注力し、その概念整理を試みた。特に地域再生に寄与するコミュニティビジネスの機能を考察する場合、その定義を拡張して考察する必要があると判断した。経済主体間のアライアンス、情報発信を伴うネットワーク構築をコミュニティビジネスのもつ社会的機能として捉え、総合的な学習および職人による教育指導等で形成される地域教育関連コミュニティも取り込んだ地域価値向上による主体間協働の図式を重視した。人口増加地域の代表事例である新東京タワーと地域資源を活用した墨田区のまちづくりについては、面接・訪問調査を実務家と区役所職員に対して実施済みである。当該事例から地域ブランド戦略による地域イメージの向上、伝統的な職人技術および「和風キダン」によるコンセプトの活用、鬼平犯科帳の舞台など地域資源の活用を物語構築によるマーケティング的観点で捉えることができた。これらは非価格競争に寄与する地域産品のコンセプトを形成する要素になっているとの仮説を設定した。人口減少地域では、地域再生に結び付く地域住民などによる地域資源の再評価、地場産業の活性化、地域住民による魅力的なライフスタイルの提示が重要である。そのために農産物直売所をプラットフォームにした地産地消、食育、環境資源管理等との関係性で地域価値を高める協動の図式に注目した。
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Research Products
(2 results)