2011 Fiscal Year Annual Research Report
マンガ制作プロセスの促進要因に関する日仏比較研究~作家・編集者の関係を中心に~
Project/Area Number |
21530447
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Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
川又 啓子 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00306854)
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Keywords | 製品開発 / コンテンツ / マンガ / 信頼 / 出版 / フランス |
Research Abstract |
本研究課題は、「編集者」をマンガ制作プロセスの創作サイクルにおける制約・促進要因として、作家・編集者の関係がどのような影響を与えるのかについて検討することを目的としており、1.日本のマンガ制作プロセスの研究(平成21年度)、2.フランスのバンド・デシネ制作プロセスの研究(平成22年度から23年度前半)、3.比較検討(平成23年度後半)の3つから構成されている。 最終年度にあたる平成23年度は、これまでの成果を踏まえて、日本の出版社(集英社)の事例研究を国際アートマネジメント学会で発表した。(Proceedings: AIMAC 2011 International Conference on Arts and Cultural Management: "The Role of Trust in the Relationship between the Mangaka(Comic Author)and the Editor in the Creation of Japanese Manga(Comics)")フロアからは大変有意義なコメントをいただいたが、マンガ開発の枠組みを用いて、他のコンテンツ(映画)を分析することにより、コンテンツ開発の創造基盤としての「信頼」の役割を明確にできるのではないかとの指摘もいただいた。 今年度も継続してフランスの出版社へのインタビューを実施したが、日本のマンガを最初にフランスに紹介したGlenat社、大手の一角であるPika社を訪問できたことが大きな収穫であった。 これまでのインタビュー調査からは「信頼」が指す内容についての多義性が認められているので、今後もインタビュー調査を継続し、それらの知見を整理した上で、海外の学会誌(International Journal of Arts Management)への投稿を目指している。
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Research Products
(3 results)