2010 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツの現代化と地域環境保全-「開発主義」と人々の創造性の結節-
Project/Area Number |
21530512
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
松村 和則 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 教授 (70149904)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 恵造 秋田大学, 教育文化学部, 講師 (40451653)
佐藤 利明 岩手県立大学, 総合政策学部, 教授 (10215816)
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Keywords | 開発主義 / 生活論 / 生活意識 / 手賀沼 / 裏磐梯 / 桧原地区 / 地域的ハビトゥス |
Research Abstract |
松村は、「開発主義」に関しての論考を整理し、さらに地域環境保全の実践を支える「生活論」のオリジナルである地域組織論、生活組織論を再構成して、英語圏の人々に馴染んだ概念へ変換し、論考を発表した。1) Kazunori Matsumura,Searching for a Path of Revitalization of ski-Resort District:Whose Imagination Can Save the Devastated Areas,International Conrorence for Sport in Society,1st,University of British Columbia.Canada2010.3.8.事例研究として、裏磐梯早稲沢地区の再調査を踏まえた形で中間報告として『人々の「創造力」とは何か-レジャー開発と環境保全への社会学的接近-』(日本建築学会研究集会、建築会館・田町東京、2010.6.26)を報告した。伊藤は、手賀沼周辺の地域調査を行い、「大堀川の水辺をきれいにする会」のメンバーに聞き取り調査を実施した。さらに、会の定例会やウオーキングコースでの様々な活動、「秋の大掃除会」にも参与し実践活動に参画して資料を収集した。実践をしつつ、住民の方々の「生活意識」を探り、地域環境保全の内実にせまる聞き取りを行った。その意味で、「資料」というタームでは拾いきれない生活の内実を知ることに専心した。佐藤は、裏磐梯地区を中心に『山村の開発と環境保全』で公表したデータに連続する統計資料を収集し、さらに当該地区のエコ・ツーリズムの活動を関係者から聞き取った。また、松村の早稲沢調査に対して協力しつつ、独自に桧原地区での現地調査の準備を行った。3月に全体での討論を行うことを意図していたが、その課題は達成できずに終わった。「開発主義」を受入れる人々の日常的な「生活意識」を抽出しつつ、「地域保全」の萌芽を地域的ハビトゥスとの連関で見ていくという共通の認識で実証研究に向かった。
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Research Products
(2 results)