2012 Fiscal Year Annual Research Report
都市における中間層の変容過程と社会調査:格差社会分析の国際比較のための実証研究
Project/Area Number |
21530557
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Research Institution | Musashi University |
Principal Investigator |
武田 尚子 武蔵大学, 社会学部, 教授 (30339527)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | B.S.ロウントリー / イギリス / 労働者階級 / 貧困調査 / 中間層 / 軍用地 / 都市 |
Research Abstract |
本年度は、次の3点について調査・研究・執筆を進めた。 1.「中間層」概念の形成・変容をめぐる国際比較 2.地域社会における実証的研究 3.本研究課題「都市における中間層の変容過程と社会調査:格差社会分析の国際比較のための実証研究」についての報告書の執筆。 1については、イギリスにおけるB.S.ロウントリーの第二次ヨーク貧困調査がベヴァリッジ・レポートにどのような貢献をしたのか解明を試み、論文1本を公刊し、学会報告1件を行った(論文:ロウントリーの第二次ヨーク貧困調査とべヴァリッジ・レポートへの貢献」『ソシオロジスト』15。 学会報告:「戦間期イギリスにおける都市社会調査の展開と制度化」第30回日本都市社会学会大会)。これらの研究成果によって、B.S.ロウントリーの第二次貧困調査の知見に基づき、ベヴァリッジは最低生活費の算定基準を決定し、新たな社会保障体系を構想していったこと等を明らかにした。 2については、論文1本を公刊し、学会報告1件を行った(論文:「近代東京における軍用地と都市空間-渋谷・代々木周辺の都市基盤の形成-」『武蔵大学総合研究所紀要』21。学会発表:「ナショナル・イベントと近代都市空間-大正期における明治神宮造営と渋谷・代々木周辺の変容-」第85回日本社会学会大会)近代東京における軍用地、都市空間、都市中間層の形成過程の関連について明らかにした。 以上の研究成果を核に、本研究課題について報告書を執筆し、製本した。
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Research Products
(5 results)