2011 Fiscal Year Annual Research Report
24時間ケア 医療と介護の包括支援体制の方向性を探る
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21530607
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
渡邉 裕美 東洋大学, ライフデザイン学部, 教授 (50247079)
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Keywords | 訪問介護 / 地域包括ケア / 24時間 |
Research Abstract |
研究最終年であり、報告書作成へ向けて、これまで追跡してきた夜間対応型訪問介護事業書ヒアリングを重ねながら、平成24年4月開始の「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」を読み解きサービス利用促進と課題を整理した。 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」の特徴: (1)ケアマネではなく、「計画作成責任者」が定期訪問介護の内容と時間量を組む、 (2)サービスの頻度や時間量を状況に合せて増減可能、 (3)訪問時間に30分未満というような設定がない。 (4)短い訪問も長い訪問も可能、 (5)要介護度別の1カ月の包括報酬、 (6)身体介護、生活支援、というような訪問介護の内容別介護報酬のあてはめは不要、 (7)通信機器コールを設置する、 (8)24時間365日コールがオペレーターにつながる (9)昼も夜もコールによる随時訪問が可能、 (10)看護サービスも提供可能。 計画作成責任者には定期訪問を組む専門能力が問われる。まずは定期訪問を組み予測されることをきちんと支えること。通信機器コールとオペレーター機能によって施設と事業所がつながり、介護のまちづくりがすすむ。包括報酬は、利用者側から考えると、何回コールしても同じ料金、コールを押さないと損だと考える人もいるだろう。電話だけのやりとりでは「行かない」という的確な判断は困難である。事業者側から考えると、コール対応は未知な世界である。緊急性の判断、定期訪問を行いながら随時訪問にも限られた人員でどう対応するか、待たせてしまうこともありその苦情への対応等々。難しさが予想される。 「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」定着のための5つの課題 1市町村:自分たちの街の24時間ホームケア体制をどうつくるか青写真を描き、事業所支援を行う。 2病院:入院中に行う退院支援。 3地域の受け入れケアマネ:退院カンファレンスに参加し生活環境を整備してサービス利用計画つくれるか。 4「定期巡回・随時対応型訪問介護看護」事業所:サービスを始める前に、必ず、介護職と看護職のダブルで定期訪問計画を作る。 さらに随時訪問を行う。 5定期巡回・随時対応型訪問介護看護が事業として成り立ち、市民の目に見えるサービスに成長すること。
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Research Products
(1 results)