2009 Fiscal Year Annual Research Report
要保護児童・ネグレクト家庭における支援類型化の試み
Project/Area Number |
21530633
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
加藤 曜子 University of Marketing and Distribution Sciences, サービス産業学部, 教授 (90300269)
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Keywords | ネグレクト / アセスメント / 在宅支援 / 要保護児童対策地域協議会 / 社会資源利用 / 個別ケース検討会議 |
Research Abstract |
【研究の目的】 増加する一方の児童虐待の中で、在宅支援の対応が苦慮されているネグレクトに焦点をおく。目的は1)育児の放任・及び怠慢(ネグレクトといわれる)家庭の子どもと親を中心とした地域における支援・社会資源内容をアセスメントし、その促進要因、阻害要因を明らかにする。2)その上で効果的な支援の類型化を試みる。ネグレクトの支援類型化研究は我が国初めての試みである。3年のうちの1年目の研究成果 【研究方法】8都市163事例について量的分析をした。調査時期は2009年9月~12月である。主任研究者らが発展させてきた指標(注:在宅支援のために多機関間で、リスクや課題を明らかにし、社会資源利用を検討するために開発してきた。)および、岩手県立大学三上氏の発展させてきたネグレクトアセスメントを同時に利用しネグレクトの問題要因と社会資源状況を含め要保護児童対策地域協議会活動である個別ケース検討会議実施状況を調査項目に入れた。 【結果と考察】対象となったネグレクト事例は、支援後おおむねリスク要因項目は軽減されていた。しかしながら、ネグレクトの程度が重度の場合、子どもの身体状態や行動の問題、日常的ケアされていない、親の養育意欲、虐待自覚、生活環境の問題が関係し、個別ケース検討会議を実施していたが、支援状況をみると、社会資源の利用が少なく、拒否的傾向にあることが判った。またネグレクトアセスメント(NASCR)利用結果から、乳児についてはアセスメントの際に、住居環境への視点が重要であることが明らかになった。さらに支援類型にむけての課題に取り組みたい。
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Research Products
(1 results)