2009 Fiscal Year Annual Research Report
ママ友という対人関係についての探索的研究:動機づけ、構造、悩みの分析
Project/Area Number |
21530656
|
Research Institution | Nara Women's University |
Principal Investigator |
中山 満子 Nara Women's University, 人間文化研究科, 准教授 (30235692)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 晴夫 奈良女子大学, 文学部, 准教授 (20361595)
池田 曜子 奈良女子大学, 人間文化研究科, 特任助教 (90523837)
|
Keywords | 友人関係 / 動機づけ / 役割行動期待 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
本研究では,成人期の友人関係の一形態であるママ友(子どもを介した友人関係)に着目し,対人関係の特徴を明らかにするとともに,ママ友関係に悩む人のサポートについての方策を考えることを目的としている。「ママ友が出来ない」という悩みをよく見聞きする。今年度はどうしてママ友が欲しいのか(動機),ママ友に何を期待するのか(役割期待)という点に着目して,調査研究を行った。 幼稚園児を持つ母親を対象としたインターネット調査と比較研究として女子大生対象の質問紙調査を実施した。その結果,動機づけに関しては,内発傾向がママ友関係の深さ,広さに強い影響を及ぼすこと,外発傾向の影響は相対的に弱く,防衛的態度につながることが示された。役割期待に関しては,"支援性""自律性"への期待が高いことが示された。特にもっとも親しいママ友に対しては"自律性"への期待が高く,責任のある行動をとり自分を助けてくれる友人と長くつきあいたいという意向が示されている。女子大生と比較すると全体に女子大生よりもママ友の方が友人への期待が高い。特に"自律性""類似性"で女子大生との差が大きい。具体的には"他人にむやみな負担を与えない""自分勝手な振る舞いを慎む""似たような考え方や感じ方をする""同じものを同じように感じることができる"などの項目で,女子大生に比べて期待が高いことが示された。このような差異が明らかになる一方,全体的には女子大生の友人関係とママ友とは顕著な相違は見られず,類似した友人関係が構築されている可能性が示唆された。
|
Research Products
(5 results)