2010 Fiscal Year Annual Research Report
心理学における統計解析の新しい役割・意味の創造およびその教授法の開発
Project/Area Number |
21530701
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
豊田 秀樹 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (60217578)
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Keywords | 認知科学 / ランダムフォレスト / 過剰ポアソンモデル / ID-POSデータ / k-means法 / 検定力分析 / 効果量 / クラスター |
Research Abstract |
本年度は以下の研究を行った。1.「変数間の関係性を考慮してクラスター数を決定するk-means法の改良」この研究は従来、記述的な色彩の強かったk-means法に推測統計的な視点を導入したものである。シミュレーションの結果、本方法は真のクラスター数を決定する力が強いことが示された。10年にわたるブランド指標の変化は3種類に分類できることをこの研究では示唆した。2.「『認知科学』における効果量と検定力、その必要性」統計的仮説検定は、心理学の研究では非常に頻繁に用いられる方法論であるが、効果量の重要性は、内外で強調されているがなかなか広まらない。この研究では実際に認知科学に掲載された論文にたいして検定力分析を行い、論文に効果量を掲載することの重要性を説いた。3。「有望な顧客の分類と特定-ランダムフォレストと1過剰ポアソンモデルを利用したID-POSデータの分析-」小売店にとって重要なリピート顧客を増やす方法について提案を行った。1回しか来店していない顧客には、完全な一見顧客と再来店を期待できる顧客がおり、その状態を混合分布で表現し、その人物を特定できることが示された。4.「Using non-normal SEM to resolve the ACDE model in the classical twin design.」3次の積率を利用して、遺伝と環境の影響を推定する際に、通常では解けないA(加算的遺伝効果)C(共有環境効果)E(非共有環境効果)D(非加算的遺伝効果)モデルを解くことに成功した。
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