2010 Fiscal Year Annual Research Report
物語共有による発達障害大学生の経験的学習の推進-Web支援システムの構築-
| Project/Area Number |
21530720
|
|---|
| Research Institution | University of Toyama |
|---|
Principal Investigator |
齋藤 清二 富山大学, 保健管理センター, 教授 (70126522)
|
|---|
| Keywords | 発達障害 / Webサポート / 質的研究 / アクション・リサーチ / 経験主義的学習 / 物語共有 / 大学生 / ナラティブ |
|---|
| Research Abstract |
昨年度に引き続いて、富山大学・学生支援センター・トータルコミュニケーション支援室を窓口として、社会的なコミュニケーションに困難を伴う学生を、Psycho-Social Networking Service (PSNS)システムによるWebサポートに登録した。PSNS上において、学生の投稿する日記(ブログ)、コミュニティにおける書き込み、メッセージ機能を用いた個人相談等のログを全て保存し、テクストデータを質的に分析した。データの収集、整理、分析のために、研究支援員を雇用した。質的な分析め結果、幾つかのカテゴリーが浮かび上がった。特に重要と思われる暫定的なカテゴリーとして「入学時移行支援」「危機への介入」「物語的健康支援」「自己理解的省察」「ピア・サポート」「社会参入」などが抽出された。各カテゴリーについて、さらに理論的サンプリングによるデータ収集を継続し、分析を継続している。中間報告をいくつかの研究会・学会にて発表し、論文発表を行った。またWeb支援と直接面談による支援(オフ支援)を組み合わせ、直接インタビューによるデータ収集とWeb上でのデータ収集を並行して行い、それらのテクストの質的分析も並行して行っている。これらの分析結果から、暫定的な発達障害大学生支援モデルをまとめ、論文および単行本『発達障害大学生支援への挑戦-ナラティブ・アプローチとナレッジ・マネジメント』(2010,金剛出版)として公表した。
|
