2010 Fiscal Year Annual Research Report
大学マネジメントにおける上級管理職とIRの機能的連携に関する研究
Project/Area Number |
21530846
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
鳥居 朋子 立命館大学, 教育開発推進機構, 教授 (10345861)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉本 和弘 鹿児島大学, 教育センター, 准教授 (30397921)
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Keywords | 大学マネジメント / IR / 大学上級管理職 / 意思決定システム |
Research Abstract |
研究の第2年度として、第1年度に引き続き、国内大学への訪問調査、米国及び豪州での現地調査を中心に進めた。国内では、九州大学で開催された大学評価・IR組織の担当者研究集会への参加および意見交換(2010年8月)を行うとともに、先進的な教学改革が進む大阪大学および神戸大学における上級管理職およびIR担当者へのヒアリングを実施した(2011年1月)。米国においては、カリフォルニア州立大学(2010年9月)、ペンシルベニア州立大学等(2011年2月)を訪問し、各機関における上級管理職とIRの機能的連携にかかわる実態調査を実施した。とくにカリフォルニア州立大学ロングビーチ校では、第1年度の調査成果をふまえ、上級管理職及びIR組織へのフォローアップ調査を行った。とくに、今日的な重要課題の一つである高等教育の質保証に焦点をあて、IRの専門部署および教学領域の上級管理職へのヒアリングを行い、大学教育の質保証及びアカウンタビリティへの応答のあり方や、学習成果測定にかかわる指標開発、データ及び情報の収集・分析を支えるIR機能の特質を解明した。その成果の一部を、研究発表「高等教育に関する研究動向-質保証システムに注目して-」(日本高等教育学会)や招待講演「データに基づくカリキュラム・マネジメント-質保証の文脈における大学教育改善とIR-」(東北大学)等で発表した。豪州においては、AAIRへの参加(2010年11月)をはじめ、メルボルン大学、バララット大学、シドニー工科大学、豪州学習教授カウンシル(ALTC)等(2011年1月)を訪問し、豪州の高等教育機関における教育の質保証や学習成果の評価をめぐる動向の把握を行った。これにより、大学マネジメントにおける上級管理職とIRの機能的連携に関する調査の深化をはかり、最終年度における総合的な考察の基盤をつくった。以上の文献・情報収集及び現地調査の成果をふまえ、日本の大学の教学領域におけるIRの開発への示唆をまとめ、中間成果報告書の作成・発行(2011年3月)を通じて大学関係者に周知した。
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Research Products
(15 results)