2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540013
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安田 正大 京都大学, 数理解析研究所, 助教 (90346065)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
近藤 智 東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 特任助教 (30372577)
田口 雄一郎 九州大学, 数理学研究院, 准教授 (90231399)
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Keywords | 数論幾何学 / ガロア表現 / 保型表現 / ラングランズ双対性 |
Research Abstract |
1. 研究代表者は,保型性持ち上げ定理への応用を見越して,p進クリスタリン表現の法p還元の明示的記述について山下剛氏(豊田中央研究所)と共同研究を行い,Berger-BreuilおよびBerger-Li-Zhuの結果を高次元に拡張する結果を得た.この方面の研究が現在でも継続して進行中である. 2. 次年度の研究に備え,研究代表者は,志村多様体と安定積公式を用いた保型表現にともなうガロア表現の構成ついて,および法p局所Langlands対応に関する最新の成果についての情報収集を行った.そのために2010年7月に台北への,また2010年8月にインドへの出張を行った.得られた情報は同分野の他の研究者にとっても有用であると思われたので,その一部を概説講演の形で発表した. 3. 当該年度後半,(論文の修正に関する)予期せぬ用務が長期間入り,当該研究への専念が困難になった.それを補うため,p進表現の分類空間の研究に将来重要となると思われるColmezによるGL_2(Q_p)についての局所Langlands対応に関する理論の幾何学的解釈の可能性について今井直毅氏と議論を行い,次年度の研究に備えた.その結果p進表現に関する原稿の理論はベクトル束に関するSimpsonの理論と多くの共通点があり,Simpsonの理論における問題意識をp進表現の理論に積極的に導入することが今後の研究のために重要であるという認識に到達した 4. 研究分担者の田口は,ガロア表現の合同について考察し,Rasmussen-Tamagawa予想(とその函数体類似)に応用した.
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