2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540083
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
木村 真琴 Shimane University, 総合理工学部, 教授 (30186332)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古用 哲夫 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40039128)
服部 泰直 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20144553)
山田 拓身 島根大学, 総合理工学部, 講師 (40403117)
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Keywords | 微分幾何学 / Lagrange部分多様体 / Ricci soliton |
Research Abstract |
ポアンカレ予想はPerelmanによって解決されたが、その証明においてHamiltonにより創始されたRicci flowの手法が重要な役割を果たした。そしてRicci flow方程式の研究において、その特殊解であるRicci solitonも重要な役割を果たしている。我々は、韓国・光州大学のJong Taek Cho教授と共に、Ricci solitonについて部分多様体論の観点から研究した。まず、Kahler多様体内のLagrange部分多様体Mで、その平均曲率ベクトルHにKahler多様体の概複素構造を施す事によって得られるべクトル場JHがRicci solitonのポテンシャル・ベクトル場となるものについて考察し、特にMがコンパクト、向き付け可能でHamilton極小ならば、JHはKillingベクトル場でMはEinsteinであることを示した。また、スカラー曲率に関する不等式によって上記のMがEinsteinとなるための特徴づけを与えた。さらにKahler多様体が複素空間形の場合に、上記のMについてJH方向のRicci曲率が非正ならばRicci flatであることを示した。非平坦な複素空間形の実超曲面Mに関しては、Einsteinであるものが存在しない事が知られている。本研究では、Einstein計量の一般化であるRicci solitonに関して、構造ベクトル場がポテンシャルベルRicci solitonは存在しない事を示した。 さらに、Mに誘導される概接触計量構造に適合する「η Ricci soliton 」という概念を導入し、その条件を満たす実超曲面を決定した。
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Research Products
(5 results)