2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540226
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
井口 達雄 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (20294879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高山 正宏 慶應義塾大学, 理工学部, 助教 (90338252)
谷 温之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90118969)
野寺 隆 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (50156212)
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Keywords | 流体 / 関数方程式論 / 水の波 / 浅水波 / 津波 / 国際研究者交流 / オーストリア:中国 |
Research Abstract |
水の波の一つである津波は,主として海底地震による水底の変形によって引き起こされる水面の変形が重力を復元力として水面上を伝播する波であり,水深と比較して波長が非常に長い波として特徴付けられる.そのような波の伝播は,水の波の基礎方程式系の浅水波極限によって導出される,浅水波方程式と呼ばれる偏微分方程式によって近似的に記述されることが知られている.研究代表者らによるこれまでの研究によって,その極限の数学的に厳密な正当性を与えることに成功している. 一方,浅水波極限による高次近似方程式としてGreen-Nagdhi方程式が知られている.その近似の数学的に厳密な正当性は,水底が平らな場合にLiによって与えられていたが,その証明には等角写像が本質的に使われていたため,空間次元が2次元に制限されていた.その後,Alvarez-Samaniego&Lannesにより,3次元空間で水底に凹凸がある場合にも,その正当性が証明されたが,その証明にはNash-Moserの陰関数定理が本質的に使われており,初期値に対して高次の正則性を仮定しなければならなかった. このような現状を踏まえ,研究代表者はNash-Moserの陰関数定理を使わずGreen-Nagdhi方程式の近似の正当性を証明し,それにより,初期値に対する仮定を大幅に弱めることに成功した.さらに研究代表者は,水底が時間と共に変化する場合を研究し,その場合の高次浅水波近似方程式,すなわち,拡張されたGreen-Nagdhi方程式を導出するとともに,その近似の数学的に厳密な正当性を与えた.
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Research Products
(10 results)