2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540282
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
三田 一郎 Kanagawa University, 工学部, 教授 (60242806)
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Keywords | CP非保存 / B中間子 / 量子力学 / 素粒子 |
Research Abstract |
BファクトリーがKEK及びSLACで建設され、現在B中間子崩壊におけるフレーバー物理学がBelle(KEK)とBabar(SLAC)研究グループによって活発に研究されている。わたしの研究は両グループの研究を理論的にサポートしながら、実験結果から背景にある物理(特に標準理論を超える物理学)を引き出すことが目的である。 (1)Physics at Super B Factory LHC実験が始まる中でB Factoryがどのような役割を果たせるか、今後のflavor physicsの道筋を示した。まだ既存のB factoryに比べてビーム強度がわずか50倍であり、更に高い目標100倍から千倍を目指す必要性を指摘した。 (2)B→Dπ崩壊振幅を計算し、分岐比を実験と比べた。B→D+反D崩壊振幅のfactorization Theoremを導いた。PQCDを用いて解析した結果、emission diagram,が他の振幅に比べて大きな役割を果たしていることを示した。このようにして導いた振幅の計算結果はsinΦ1について新たな情報を与えた。 2008年ノーベル賞の解説を出筆した。この論文ではCP対称性の歴史を含んで議論を進めた。自然がCPの破れを示したが、これは美しい玉手箱をわたしたちにプレセントしてくれたようなものだ。この箱には宇宙の基本的パズルである物質・反物質の非対称性を理解する暗号が含まれている。この箱を見て、中の暗号を調べる。
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Research Products
(3 results)