2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540282
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
三田 一郎 神奈川大学, 工学部, 教授 (60242806)
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Keywords | CP非保存 / B中間子 / 量子力学 / 素粒子 |
Research Abstract |
「研究の目的」BファクトリーがKEK及びSLACで建設され、現在B中間子崩壊におけるフレーバー物理学がBelle(KEK)とBabar(SLAC)研究グループによって活発に研究された。 わたしの研究は両グループの研究を理論的にサポートしながら、実験結果から背景にある物理(特に標準理論を超える物理学)を引き出すことが目的である。 標準模型を超える物理学としてCPT対称性の破れがある。現在CPTの破れの上限を[numerical formula]を与えている。この結果には重要な過程があり、その過程を取り除いて評価する必要がある。私はBigi氏と共にこの問題に取り組んだ。解析の結果[numerical formula]が得られた。左辺は実験によって求められる。右辺のR^CP7はCPT対称性が保たれていればゼロである。ところがCPT対称性が保たれていてもR_directは存在する。わたしたちは実験データを使ってR_directの値を計算することを試みた。つまり、CPT対称性の破れを検証するときに出る理論的バックグラウンドを計算することを試みた。その結果、[numerical formula]を導いた.この結果から現存のCPT対称性の破れの上限より100分の1小さな上限が与えられる。誠に残念なことに、この研究の途中でBigi氏が脳卒中で倒れた。氏は回復に向かっているが、わたしには氏がどの程度この研究を思い出してくれるか分からない。現在、氏のメールなどで確認中である。理解力があるとみられた時点で今まで書いた論文を送り様子を見るつもりである。このような理由で本研究の発表は出来ていていない。
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Research Products
(1 results)