2011 Fiscal Year Annual Research Report
南極氷床の表面質量収支と海水準への影響の解明-氷床の平坦性及び標高分布観測-
Project/Area Number |
21540448
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Research Institution | Kitami Institute of Technology |
Principal Investigator |
亀田 貴雄 北見工業大学, 工学部, 教授 (00233974)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 彰 北見工業大学, 工学部, 教授 (30149893)
高橋 修平 北見工業大学, 工学部, 教授 (50125390)
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Keywords | 南極氷床 / 雪面の平坦性 / 雪上車の振動加速度 / 橇の振動加速度 |
Research Abstract |
平成23年度は,1)2010年9月に新潟県長岡市の海岸部で実施した雪上車実験で得られたデータの解析,2)2011年1~2月に南極氷床沿岸域のS16から1000km内陸に位置するドームふじ基地までの観測ルート上で実施した雪上車と橇の加速度データの解析,3)2012年3月に北見で実施した雪上を進行する小型権の姿勢データと加速度データの解析,を実施した。 1)の計測データからは,雪上車の上下方向加速度は一般乗用車の値よりも,二乗平均平方根で最大1桁大きく,その周波数は1~50Hzに三つのピークがあることがわかった。これらの特徴は雪上車が履帯(いわゆる「キャタピラ」)を使って移動しているためであると考えられる。 2)の計測データからは,雪上車が牽引する橇にかかる上下方向加速度は沿岸域では小さく,沿岸域から250kmに位置するみずほ基地周辺では大きく,それよりも内陸域になると再び小さくなることがわかった。これは雪上車が進行する雪面の起伏度(いわゆる「でこぼこ」)の大小を反映している事がわかった。また,雪上車が雪面起伏の大きな「サスツルギ帯」を走行した時に橇にかかった最大の上下方向加速度は5.2Gであることもわかった。これらの観測データは南極氷床上で初めて計測された結果である。 3)の計測データからは,小型橇での鉛直方向加速度を2回積分し,復元した変位量のパワースペクトルを求め,ある閾値以上の低周波成分を除去することにより,もともとの雪面起伏が推定できる可能性があることがわかった。これは橇にかかる鉛直方向の加速度データから,橇が進行する雪面の起伏状態を復元するための基礎的な方法論を検討したことになる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り,南極氷床上を踏査する雪上車と牽引橇に種々の計測器を取り付け,南極氷床上の雪面起伏に関するデータを取得し,氷床表面の平坦性についての解析を実施しているため。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに実施した以下の観測結果について,データ解析をさらに進め,論文刊行を進めていく。 1)2010年9月に新潟県長岡市の海岸部で実施した雪上車実験,2)2011年1~2,月に南極氷床沿岸域のS16から1000km内陸に位置するドームふじ基地までの観測ルート上で実施した雪上車と橇の加速度データ,3)2012年3月に北見で実施した雪上を進行する小型橇の姿勢データと加速度データ
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Research Products
(4 results)