2010 Fiscal Year Annual Research Report
MUレーダー超高分解能イメージング観測による微小乱流の研究
Project/Area Number |
21540455
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Research Institution | Fukui University of Technology |
Principal Investigator |
深尾 昌一郎 福井工業大学, 工学部, 教授 (30026249)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋口 浩之 京都大学, 生存圏研究所, 准教授 (90293943)
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Keywords | リモートセンシング / 大気乱流 / 物質輸送 / シア不安定 / レーダー映像法 / ケルビン・ヘルムホルツ不安定 / KHI / 大気レーダー |
Research Abstract |
熱と物質の鉛直輸送に寄与する重要なプロセスである大気乱流とその一主要因であるケルビン・ヘルムホルツ不安定(KHI)の観測的研究を行った。スケールが極めて小さいKHIを滋賀県甲賀市信楽町の信楽MU観測所(34.85°N, 136.10°E)のMUレーダーの周波数イメージングモードによる超高分解能観測に加えて、多周波数帯のレーダーとライダーを援用して観測し、乱流混合機構の究明を目指した。特に、自由大気中におけるKHIの構造をかつてない高分解能観測で捉えることに成功した。また雲頂・雲底近くで発生する対流不安定に伴う乱流に関する定量的知見を発展させることにより、KHIが特殊な雲の生成に係わるメカニズムの解明にも成功した。現在これらのMUレーダーをはじめとする各種レーダー・ライダー観測から、雲粒・エアロゾル・大気乱流の相互作用メカニズムについて研究を進めている。特にMUレーダーによりKHIの力学特性を精査し、同時に巻雲の微物理を各種レーダーやラジオゾンデを用いて解析する。これによりKHIが特殊な雲の生成に係わるメカニズムの解明を目指している。これらの成果の一部は長文の論文として下記に印刷中である。 Fukao, S.,H.Luce, T.Mega, and M.K.Yamamoto, Extensive studies of large-amplitude Kelvin-Helmholtz billows in the lower atmosphere with the VHF Middle and Upper atmosphere radar (MUR), QJRMS, In press, 2011.
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Research Products
(17 results)