2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540480
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
小笠原 憲四郎 University of Tsukuba, 大学院・生命環境科学研究科, 教授 (20110653)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本山 功 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 講師 (80295295)
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Keywords | 新生代 / 古環境 / 浅海性動物群 / 中新世 / 層序年代 / K-Ar年代 / 吉岡層 / 小佐渡 |
Research Abstract |
本年度は主として東北・北海道地域の下部中新統浅海性動物群集の現地調査と資料採取、および年代決定のための諸資料の採集につとめた。北海道では、本山功が日高山地地域、小笠原憲四郎が渡島半島福島町地域の吉岡層の調査と資料採取を行った。また小笠原が青森県深浦町、秋田県男鹿半島、仙台付近、および佐渡島の小佐渡地域の中新統浅海性動物群集について、現地調査と資料採集を行い、これまで不明確であった動物群の内容を改めて把握し、その年代層序について、微化石層序や大K-Ar年代測定を用いて検討した。その結果、北海道の吉岡層は18Ma,日高地域の動物群は中期中新世だけでなく初期中新世のものが存在する可能性があり、さらに検討を深めることになった。さらに小佐渡地域のVicarya含有層は20Maの可能性もあったが、新たな化石の組成把握と関係する火山岩類のK-Ar年代層から、16Ma頃のものであることと結論づけた。 本邦新生代の層序年代に関する研究のレビュー等と、採集標本類の系統的整理等は、定常的な研究補助員を雇用することによって効果的に作業をすすめ、最新の年代層序に関する成果を整理するとともに、採集品のリスト作りや、既存の採集品の再検討などを通して、化石群集の内容把握につとめることが出来た。また統合微化石層序による地層の年代決定も、室内で多くの微化石を処理して化石の検出につとめ、かなりの新事実が把握できた。 これらの成果の一部は学会で発表するとともに近々、さらに成果を公表する予定である。
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Research Products
(5 results)