2011 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21540493
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
河村 雄行 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 教授 (00126038)
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Keywords | 地殻・マントル物質 / ナノ材料 / 表面・界面構造 / 計算科学 / 環境材料 / 分子シミュレーション / 粘土鉱物 / 鉱物-水相互作用 |
Research Abstract |
[赤外吸収分光測定]粘土鉱物の透過型温湿度その場測定、1回反射と5回反射ATR測定で水和した鉱物表面の観測を行った。垂直応力の関数、ATR装置を用い加重下で、表面水・水溶液の膜厚の関数として、結晶表面と純水・水溶液の水和状態のスペクトルの測定を行った。 [X線回折測定]鉱物表面の低角入射X線回折測定を行い、表面と水和構造に関する知見を得ている。研究室の平行ビーム型光学計回折系と放射光を用いてX線「反射率」測定を、白雲母結晶表面-空気、結晶表面-純水について測定を行った。 [理論シミュレーション計算]粘土鉱物、雲母、石英について結晶化学、化学結合論などに合理的な表面構造を作成した。電子状態計算は、化学結合様式の理解をすすめ、原子間相互作用モデルを作成するために行った。分子シミュレーション計算は、表面構造-真空系に加え-水・水溶液系で行った。本研究で改良した原子間相互作用モデルの有効性を検証した。電子状態計算で求めた表面-水分子および表面イオンの相互作用モデルを用い、さらにモデルの検証を行った。表面-水・水溶液系を用い、接触している電気2重層、水・水溶液の構造と物性を調べた。 [実験観察と理論シミュレーションの融合]2種の実験観察結果と分子シミュレーション計算結果を比較し、相互の問題点を明らかにし、結晶表面構造・表面化学構造と界面水・水溶液系の統合モデルの構築に進んでいる。
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