2009 Fiscal Year Annual Research Report
配位高分子ナノ結晶の表面配位不飽和サイトを活用した界面イオン伝導の探索
Project/Area Number |
21550055
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
栗原 正人 Yamagata University, 理学部, 准教授 (50292826)
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Keywords | 配位高分子 / ナノ結晶 / 固体イオン伝導 / 配位空間 / プルシアンブルー / 表面修飾 / ゼータ電位 / 界面 |
Research Abstract |
固体イオン伝導は、ゼオライトなどの結晶空孔、ナフィオンなどの高分子柔軟空間、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)などの格子欠陥を介した3つの伝導経路を中心に研究が展開されている。本研究では固体でありながらその大きな結晶表面を特徴とするナノ結晶に着目した。ナノ結晶が集合(圧着あるいは規則配列)した薄膜を固体材料として取り扱い、ナノ結晶間(界面)で構築される通路を目的イオンが次々と伝搬していく、新しいタイプのイオン伝導、"ナノ界面イオン伝導"の探索・構築をその主たる研究目的とした。連続した配位結合(金属イオンと配位子の多次元ネットワーク)で構成される配位高分子ナノ結晶、プルシアンブルー(PB)はシアノイオンと鉄イオンで構成され、10nm以下のナノ結晶であれば、結晶表面に露出した配位不飽和サイト(=内部の連続した配位結合が切断されているサイト)の数は、全体の15%以上に及ぶ。本研究では、PBの表面配位不飽和サイトに、対イオンとして任意の割合でH^+、NH_4^+、Na^+、K^+を導入することで、系統的な割合で伝導イオン(対イオン)を導入した表面修飾PBナノ結晶を作製した。また、その固体圧着膜のイオン伝導性を評価するための交流インピーダンス測定手法を確立した。固体圧着膜の表面に金ペーストで電極形成し、金線を介して交流インピーダンス測定することにより再現性の高いデータを得ることができた。イオン伝導性は固体圧着の際の圧力にも大きく依存することが分かった。イオン伝導性に与える温度・湿度依存性を系統的に調べるため、今後、その圧力依存性と最適なサンプル調製法を確立することが必要である。
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Research Products
(5 results)