2011 Fiscal Year Annual Research Report
急性心筋梗塞の非侵襲的な早期診断に適した磁性ナノ粒子の開発
Project/Area Number |
21550165
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
堤内 要 中部大学, 応用生物学部, 准教授 (50329851)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 猛 中部大学, 生物機能開発研究所, 客員教授 (10043324)
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Keywords | ナノ材料 / 磁性 / マグネタイト / マクロファージ / 標的指向性 / 核磁気共鳴画像法(MRI) / 造影剤 / がん |
Research Abstract |
本年度はビニルピロリドン-メタクリル酸メチル-メタクリル酸三元共重合体[P(VP-MMA-MA)]被覆磁性ナノ粒子のカルボキシル基を用いてその粒子表面に抗体やリガンド分子を置換し、マクロファージや泡沫化細胞への指向性を有する磁性ナノ粒子の調製とその評価を行った。具体的には、昨年度末に心筋症発症の予測マーカーの可能性があるタンパク質pentraxin 3(PTX3)に対する抗体(抗PTX3抗体)を導入した磁性ナノ粒子を調製したので、その標的指向性を調べる実験を蛍光とMRIを用いて分析した。その結果、蛍光では比較的期待した組織に導入されている挙動が確認されたものの、MRIでははっきりとしたコントラストが観察できなかった。ゆえに、抗体導入量をさらに増やしてより指向性の高い磁性ナノ粒子とすることが求められた。そこで、微粒を被覆するポリマーの分子量や組成変更による表面電荷の調整、高温熱分解反応の条件検討による粒子径の調整など、磁性ナノ粒子の特性を変えて導入率の向上を目指した。しかし、残念なことに、どれもあまり効果が認められない結果となった。一方、抗体導入量に関しては、その定量法が十分に確立できていなかったため、特に導入反応の条件を変えず、同様の反応条件なので同じ水準で微粒子に導入されていると想定して実験を行っていた。これまでは抗体導入後の未反応試薬を透析溶出画分として回収後、ビシンコニン酸法で抗体量を測定していたが、間接的な定量法であるためその分析精度に問題があった。そこで、抗体導入後の磁性ナノ粒子を塩酸で分解し、抗体の加水分解によって生じたアミノ酸をo-フタルアルデヒドを用いて蛍光標識して定量する方法を新たに開発した結果、実は抗体導入量が非常に少ないことが判明した。そこで、抗体導入量を向上させるために反応条件を再検討し、反応に用いる抗体量および縮合剤の量を増やし反応時間を延長させることにより抗体導入量を向上させられることを見出した。さらに、この抗体導入量を向上させた磁性ナノ粒子の細胞取込み試験から、抗体導入量の向上が細胞取込み量の増大に繋がることを確認できた。
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