2009 Fiscal Year Annual Research Report
Shear-thinning性を有する粘弾性流体中における気泡運動の数値解析
Project/Area Number |
21560161
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 光浩 Muroran Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 准教授 (00281866)
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Keywords | 気泡上昇運動 / Shear-thinning特性 / 粘弾性特性 / 数値解析 |
Research Abstract |
粘弾性流体に対するChilcott-Rallison(FENE-CR)モデルとShear-thinning性に対するCarreauモデルを融合した気液二相流れに対する三次元数値解析コードを開発した.本法では,界面追跡にSharp Interface Coupled Level Set/Volume of Fluid(Sharp Interface CLSVOF)法を用いた. いくつかの気泡運動に対するテスト解析を経て,Shear-thinning特性を有する粘弾性流体中を上昇する気泡運動の解析を行った.本研究系における気泡上昇運動解析では,調べるべき物理パラメータが非常に多くなるが,非ニュートン特性に関しては,典型的な下記の4パターンを設定した:(1)Shear-thinning効果が強い-弾性効果が強い(2)Shear-thinning効果が強い-弾性効果が弱い(3)Shear-thinning効果が弱い-弾性効果が強い(4)Shear-thinning効果が弱い-弾性効果が弱い 比較的大きな気泡(Eo数が大)から解析を行い,条件(1)および(3)に対する解析結果を得た.解析結果よりShear-thinning効果と弾性効果の両非ニュートン効果が気泡上昇運動に及ぼす影響が明白になった.特に,ニュートン流体系,純粘性Shear-thinning流体系,粘度一定粘弾性流体系での解析結果との比較は,Shear-thinning特性を有する粘弾性流体系の特徴を理解する上で有用であった.数値解析は,実験的に観察・測定できない運動気泡の周りの非ニュートン性を明白にできるため,Shear-thinning特性を有する粘弾性流体中を上昇する気泡運動の詳細メカニズムを考察する上で,不可欠であることが再確認できた
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