2010 Fiscal Year Annual Research Report
Shear-thinning性を有する粘弾性流体中における気泡運動の数値解析
Project/Area Number |
21560161
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Research Institution | Muroran Institute of Technology |
Principal Investigator |
太田 光浩 室蘭工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (00281866)
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Keywords | 気泡上昇運動 / Shear-thinning特性 / 粘弾性特性 / 数値解析 |
Research Abstract |
昨年度に開発した粘弾性流体に対するChilcott-Rallison(FENE-CR)モデルとShear-thinning特性に対するCarreauモデルを融合したハイブリッドモデルに基づいた三次元数値解析コードを用いて,粘弾性流体系での気泡上昇運動を広範囲の物理条件下で調べた.小気泡(低Eotvos数条件)から大気泡(高Eo数条件)までを対象とした.解析結果よりShear-thinning効果と弾性効果の両非ニュートン効果が気泡上昇運動に及ぼす影響が明白になった.特に,Shear-thinning性による粘度減少は,気泡形状を大きく変形させる効果があり,気泡上昇運動に非常に大きな影響を与える.弾性効果に関しては,Deborah数とバネ定数に大きく依存してその影響が現れることを示した.一旦,弾性効果が顕著になると,弾性効果により特徴的なCuspが気泡下部に形成されるが,本数値解析結果は,Shear-thinning特性の影響を大きく受けた状態下での弾性特性の効果を明らかにした.すなわち,気泡運動への両特性の相乗効果が解析結果により詳細に示された. 気泡上昇運動問題に加えて,剪断場における液滴・気泡運動解析を行うためのテスト解析を実施した.基本系として,上下壁が逆方向に移動する単純剪断場での液滴・気泡の変形分裂を考え,Shear-thinning性を有する粘弾性流体系での解析が可能であることを確認した.次年度は,本問題を主とした解析を行う予定である.
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Research Products
(4 results)