2011 Fiscal Year Annual Research Report
位相トモグラフィーによる屈折率分布の三次元非接触計測
Project/Area Number |
21560197
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
富岡 智 北海道大学, 大学院・工学研究院, 准教授 (40237110)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西山 修輔 北海道大学, 大学院・工学研究院, 助教 (30333628)
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Keywords | 応用光学 / 計測工学 / コンピュータトモグラフィー / 熱工学 / 屈折率 / 応用数学 / 位相 / 干渉 |
Research Abstract |
本研究で提案する気体の屈折率三次元計測法では、プローブ光を入射する方向を変えた場合の複数の干渉画像を計測し、それぞれから透過光の受けた屈折率変調量を算出し、それら全体からコンピュータトモグラフィーにより三次元屈折率分布を求める。そのために必要な技術は、 (a)入射方向可変のホログラフィー干渉体系 (b)デジタルホログラフィーによる物体光の複素振幅の再生 (c)位相連結法による複素振幅から連続位相投影データへの変換 (d)複数方向からの位相投影データ(全方向ではないので、不完全投影データ)から逆問題解法による内部分布計算 から構成され、本年度は、それぞれの要素の改良し、さらにシステム全体の評価を行った。 当初は、(b)の複素振幅の再生では、発熱体のある場合とない場合の干渉画像の比較により、発熱体による位相変調量を算出する予定であったが、再現性が問題がありこの方法では算出できなかった。発熱体自身による位相変調の空間変化は干渉縞の空間周波数より小さな変化であることを仮定し、発熱体がある場合の画像のみからの再生に切り替えた。 発熱体としてセラミック抵抗(円筒形、10mmH,5mmφ,発熱量1W)を用い、周囲の温度を三次元的に求めた。また、上記の(a)の体系では、一部の方向からの投影データが欠落するため、発熱体の配置による精度がことなることがよそうされるため、円筒型の抵抗の向きを変えた場合の評価も行った。その結果、発熱体から離れるに連れて温度が低下する、温度広がりは発熱体から離れるに従って広がる等の定性的に妥当な結果が得られた。定量的には、配置により測定結果の表面温度が異なり、熱電対による測定結果と比べ50%程度の過小評価になる場合があったが、(a)の制約により投影データが得られない方向からの、少しでもデータが得られれば、このデータの情報量(価値)は大きく、精度が上がることが期待できることも解った。
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Research Products
(3 results)