2009 Fiscal Year Annual Research Report
米国の改質器開発目標に着目した余剰不足電力補償機能付き家庭用燃料電池発電システム
Project/Area Number |
21560300
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
田中 俊彦 Yamaguchi University, 大学院・理工学研究科, 教授 (00179772)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平木 英治 山口大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (20284268)
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Keywords | 燃料電池発電 / 単相PLL回路 / EDLCシミュレータ / 有効・無効電流 |
Research Abstract |
家庭用燃料発電システムでは,水素を得るために改質器が用いられる。米国エネルギー省によると,米国における改質器の開発目標は,“2010年において10%から90%への負荷変動に対して1秒"である。これは,200V,75Vの家庭では市販のEDLCで余剰不足電力を補償できることを示している。そこで,本研究では,家庭用燃料電池発電システムにEDLCを併用した小型燃料電池発電システムを提案し,その有効性を明らかにすることを目的としている。さらに,経済性を検討し15年程度で初期投資を回収可能であり,申請者自らが家庭に設置できる燃料電池システムを開発する。 平成21年度では,改質器を考慮した定電圧出力可能な5kW燃料電池模擬装置の開発,燃料電池の発電電力を直流に変換するインバータ装置の高性能制御法の確立,PLL回路ベースの単相回路における有効・無効電流検出法を用いた燃料電池に対する負荷側要求電力検出法およびEDLC容量の決定について検討してきた。得られた研究成果は以下のとおりである。 (1) 改質器を考慮した一定出力電圧可能な5kW燃料電池模擬装置についてシミュレーションにより動作を検証した。 (2) 単相回路における新しい瞬時基本有効・無効電流検出法を単相インバータ回路における電流フィードバックへの応用について有効性を明らかにした。 (3) EDLCシミュレータの開発を開発し有効性を明らかにした。 さらに,燃料電池用連系インバータの制御法に関する研究から得られた成果を単相インバータを2台組み合わせた電気鉄道用パワーラインコンディショナへ応用し,パワーラインコンディショナの変換器容量を低減可能であることを明らかにすることができた。
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