2010 Fiscal Year Annual Research Report
再生可能エネルギーの利用を促進する社会経済システムの研究
Project/Area Number |
21560427
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Research Institution | Takasaki City University of Economics |
Principal Investigator |
山本 芳弘 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (20419435)
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Keywords | 再生可能エネルギー / 太陽光発電 / 余剰電力買い取り / FIT / 補助金 |
Research Abstract |
今年度の研究成果は大きく二つに分けられる。一つは、住宅用太陽光発電の普及に関する研究であり、他の一つはバイオマス利活用事業に関する研究である。 住宅用太陽光発電の普及に関する研究は、二つに分けられる。一つは、住宅用太陽光発電設備で発電された電力の買い取り方式に関するものである。買い取り方式には、発電量全量買い取り、余剰電力のみの買い取り、精算期間での差額による買い取りの三方式がある。これらの三方式をモデルにより比較した結果、全発電量買い取りが最も効率的であること、効率性についてはパラメータ次第であることを明らかにした。もう一つは、住宅用太陽光発電を設置するためのインセンティブとしての設置補助金、発電した電力の買い取り、電気料金の三変数の関係に関するものである。モデル分析した結果、ある条件の下では、家計はより高い補助金よりも寧ろより高い買い取り価格と電気料金の組み合わせを選好することを明らかにした。本研究は、太陽光発電の導入量拡大のための経済制度の設計において有益な情報を与えるものである。 バイオマス利活用事業に関しては、事業の効率的な運営形態について研究した。まず、バイオマス利活用事業を運営形態の面から事例研究した。その結果、主に、利用するバイオマスの種類やバイオマスからの生産物に応じて特徴的な形態があることを明らかにした。次いで、その中でも官民協働という形態の可能性について検討した。その結果、関係各主体の役割分担を考慮に入れて官民協働の有効性を検討する必要があること明らかにした。バイオマスの利活用は、廃棄物問題、地球温暖化問題、地域経済・産業の活性化などに有効と考えられているが、必ずしも全ての事業がうまくいっているわけではない。本研究は、バイオマス利活用事業をより効率的に運営するためのひとつの可能性を提示するものである。
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Research Products
(2 results)