2009 Fiscal Year Annual Research Report
位相拡散フーリエ法を利用したMRIの新しい信号収集法と画像再構成法の研究
Project/Area Number |
21560438
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
伊藤 聡志 Utsunomiya University, 工学研究科, 准教授 (80261816)
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Keywords | 磁気共鳴映像法 / サンプリング定理 / 高速映像法 / 再構成 / 折り返しアーティファクト / 画像 |
Research Abstract |
本研究は,医用画像診断としてますます価値を高めつつあるMRIにおいて新たな画像再構成法に関する検討を行うものである.汎用法であるフーリエ変換法に位相変調パルスを追加した位相拡散フーリエ法の信号は通常のフーリエ変換再構成法だけでなく,フレネル変換を利用した画像処理が可能となる.これにより,従来までの画像再構成処理に比べて,大幅に柔軟性の増した処理が期待できる. [1]折り返しアーティファクトの抑制 フーリエ変換再構成では折り返しが生じる信号でも,本研究の再構成法では,単一信号を使用しながら折り返しを回避した画像を得ることができる.しかし,僅かに折り返しの残留が認められ,かつ折り返し部では分解能の低下が認められた.本年度の研究で再生像を使用した重み関数の高精度化により,折り返しの大幅た軽減と分解能の向上が確認された.実機で得られた位相歪みを有する信号から合成した実験データによっても,画質の改善を確認することができた.本研究により,本方法の有効性と実用性を高めることができた. [2]超解像アルゴリズムを利用した高分能画像の再生 我々が提案するフレネル変換を利用した多重解像度解析にFREBAS展開がある.FREBAS展開空間において信の外側にゼロデータを充填し,取得帯域内の置換処理と写体が実関数との拘束条件を利用した反復処理を行うと,FREBAS展開空間の信号を外挿することができる.本年度の研究により,FREBAS展開のパラメータにより,画像の鮮鋭化領域を周辺部と中央部で選択できること,鮮鋭化の程度が変わること,などが明らかになった.本方法は一種の超解像処理であり,単一画像のみを使用する特殊な方法である.
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Research Products
(18 results)