2010 Fiscal Year Annual Research Report
温度圧力環境下における結晶質岩不連続面の透水性経時変化のメカニズム解明
Project/Area Number |
21560521
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
木下 尚樹 愛媛大学, 理工学研究科, 助教 (30263958)
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Keywords | 熱水貯蔵システム / 岩石不連続面 / 岩盤透水性 / 溶解沈殿現象 |
Research Abstract |
熱水貯蔵システムや放射性廃棄物地層処分では地下岩盤空洞の長期性能評価が重要な課題となる.これらに施設では,空洞を熱源として周辺岩盤に非定常の温度分布が生じ,それに伴う熱応力も発生する.特に結晶質性の硬岩では,不連続面が水理学・力学的な弱面になることが予想されるため,不連続面内の流体の流れを時間的かつ空間的に把握することは重要な課題の一つである. 研究の全体構想は,不連続面内での力学-化学相互作用現象の中でも,特に温度応力条件に依存する不連続面内の接触部および間隙の自由表面溶解・沈殿現象のモデルを構築することにある.その中でも本研究では,拘束圧下において温度条件を変化させ,単一不連続面を有する結晶質岩石の透水実験を行い,透過水中に溶解する元素量の同定,不連続面表面の微視観察による溶解後に沈殿物として生成している二次鉱物の同定などにより,温度圧力環境下における結晶質岩不連続面の透水性経時変化のメカニズムを解明しようとするものである. 本年度は(1)温度および拘束圧を制御し,結晶質岩である花崗岩不連続面の透水実験を実施し,透水特性の経時変化に及ぼす温度および拘束圧の影響を定量評価した.特に透過水のpHが及ぼす影響を検討した.同時に昨年度に引き続き(2)透過水への溶出物質の定量分析(ICP発光分光分析),不連続面のSEM観察,EDX分析により不連続面の微視構造の変化を把握し,メカニズムを考察した.また,(3)概念モデルによる溶出機構を考察し,温度および拘束圧による影響の定量評価を試みた.
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Research Products
(3 results)