2010 Fiscal Year Annual Research Report
昭和56年以前の木造住宅を対象とした居住者体験型簡易耐震診断法に関する研究
Project/Area Number |
21560605
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Research Institution | Toyota National College of Technology |
Principal Investigator |
今岡 克也 豊田工業高等専門学校, 建築学科, 教授 (20193667)
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Keywords | 耐震診断 / 木造住宅 / 水平起振実験 / 固有振動数 / ねじれ振動 / 人力起振実験 / 共振加振 / 耐震補強 |
Research Abstract |
昨年度と同様に豊田市役所建築相談課の協力を得て,昭和56年以前に建てられた木造2階建住宅で,耐震診断を受けて「倒壊の危険性が高い」と評価されて耐震補強を行っていない約680棟の居住者を対象にしてアンケート調査を実施した。その中で,水平起振実験を希望する居住者が約70棟あり,日程を調整して代表者とアルバイト学生2人~3人が機材を載せた自家用車で住宅まで出向いて,人力起振実験と水平起振実験を行った。実験は主に2階の中央の部屋で行い,はじめに人力起振実験で住宅の固有振動数を測定し,次に水平起振器を用いて固有振動数で加振実験を行い,場所ごとのねじれ振幅比を測定した。その際に,居住者の方にも揺れを体験していただきと,(1)どちらの方向が揺れ易いのか,(2)どの場所が一番大きく揺れるのか,などを分かってもらい,耐震診断の結果を理解してもらった。 次に,昨年度と今年度の実験結果を耐震診断の数値と比較して,以下のことが判明した。 (1)昭和56年以前の木造2階建住宅の固有振動数は,住宅の重さ種別に強く依存し,屋根が重くなると固有振動数は低くなる。また,住宅の2階面積比が0.5以上であれば,固有振動数は耐震診断の1階構造評点と良い正の相関がある。 (2)住宅の桁行方向のねじれ振動については,耐震診断の偏心率より南側の振幅が大きくなる傾向がある。これは南側の開口部が大きいためと考えられる。しかし,梁間方向のねじれ振輻率は偏心率と良い相関があり,偏心率が大きいとねじれ振幅率も大きくなる。
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Research Products
(1 results)