2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560742
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
田中 勝己 The University of Electro-Communications, 電気通信学部, 教授 (30155121)
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Keywords | 環境 / ナノ微粒子 / 薄膜作製 / 作製プロセス / 酸化物 / 可視光応答 / 水中パルスレーザーアブレーション |
Research Abstract |
○水中においた酸化チタン単結晶にパルスレーザーを照射してできる微粒子について、作製条件と微粒子の結晶性、可視光応答における波長依存性について研究した。水中のpHを制御することで微粒子の結晶性をアナターゼ、ルチルにいずれかに制御することのできること、作製した微粒子を用いて得られる薄膜は可視光を用いた有機物分解反応に対して蒸留水で作製した微粒子と同様の活性を示すことを見出した。溶液中における微粒子の安定性について調べてみると、1週間程で溶液中に結晶成長した粒子を肉眼で見出す場合のあることから、はじめ微粒子は溶液中で共存するイオンにより表面を電荷状態に保ち安定化されるが、時間の経過とともに互いの衝突により結晶成長していくこと、生成熱による効果が熱力学的に優先されると考えられ、微粒子濃度にも影響されることから詳細に検討を行っている。また、薄膜にした状態において有機物分解活性の経時変化を数ヶ月に渡り調べた。ほとんど活性変化は見られず、薄膜にした段階では微粒子の変化は生じないことが分かった。微粒子のサイズについてはSTM、SEMを用いて知らべたが二次粒子として観測して成長後の観測をしてしまっていることから、バンドギャップとの相関を得るためには工夫が必要であることが分かった。 ○同様にして作製したシリコン微粒子については、基板上に展開させるとクラスターと積層構造をとることをSTMより観測した。 ○可視光に応答し有機物を酸化分解することのできる材料を開発することができ、微粒子化することを計画している。
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