2009 Fiscal Year Annual Research Report
乾燥時における農水産物のタンパク質分解酵素活性と抗酸化性に及ぼすUV-A影響
Project/Area Number |
21560783
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Research Institution | Hachinohe Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 秀敏 Hachinohe Institute of Technology, 大学院・工学研究科, 准教授 (10118185)
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Keywords | 農産物 / 乾燥 / 酵素活性 / 抗酸化性 / アミノ酸 / UV-A / 光照射 |
Research Abstract |
一般的に農水産物の乾燥において、太陽光で乾燥させた天日乾燥品がより味が良いといわれている。その理由として、本研究では太陽光線の中の波長の短い紫外線(UV-A)が関与していることが明らかになっている。しかし、UV-A照射によってアミノ酸がどのようなメカニズムで増加するのかは解明されていない。 そこで本研究では、農水産物に含まれる機能性成分は各波長の光によって増加するのか、UV-A照射によって遊離アミノ酸量が増加する要因は、タンパク質分解酵素に与えた影響によるものなのか、それとも他の要素に影響を及ぼした結果に因るものなのかを検討した。 試験管スケールでの実験では、酵素についてはイカ肉中の酵素を基質はカゼインを使用し、UV-Aを規定時間照射することで、適切と思われる時間を提示した。さらに酵素にキモトリプシンを使用した実験ではUV-Aの照射強度や反応時間、照射時期を変えて行う事で、UV-A照射による遊離アミノ酸含量の増加には酵素への影響より基質への影響が大きい事等を提示した。 また、分子量3000以下のタンパク質を測定するLOWRY法を用い、UV-A照射による遊離アミノ酸増加のメカニズムを検討した。その結果、アミノ酸含量変化の結果と同様に、基質にUV-Aを照射した後に酵素を添加した場合の方が酵素添加と同時にUV-Aを照射した場合より分子量3000以下のタンパク質濃度も大きくなり、UV-Aが基質に影響を及ぼして、酵素反応が起こりやすくなったことを提示した。
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Research Products
(6 results)