2009 Fiscal Year Annual Research Report
高感度指向性ボアホールレーダによるき裂や断層の3次元位置形状計測法の開発
Project/Area Number |
21560849
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
海老原 聡 Osaka Electro-Communication University, 工学部, 准教授 (20301046)
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Keywords | ボアホールレーダ / 指向性 / アレーアンテナ / イメージング |
Research Abstract |
本年度の研究成果を以下に列挙する。 (1)ダイポールアレーアレーアンテナの設計広帯域な特性をもつ同軸ケーブルで給電されたダイポールアレーアンテナの設計のため、アンテナ特性の理論計算と実験による評価を行った。グランドプレーンを用いた室内実験及び大気中での実験では、坑井内のアンテナを模擬するため、アンテナ周囲に水の円筒状の膜をアンテナ周囲に設置した状態で電磁波を入射させた。その結果、受信データはモーメント法による理論計算結果と概ね一致することがわかった。これは、モーメント法を用いたアンテナの設計が妥当であることを示す。 (2)ダイポールアレーアレーアンテナの試作4ch.の高周波スイッチを実現するため、周波数帯域幅0.5GHzのIC型スイッチを基板上にマウントし、直径40mmの導体円柱に収納した。直径1mmの細径セミリジッドケーブルを用いて各アレー素子の受信電圧を1ヶ所へ集中させた。これら多チャンネル信号を高周波スイッチによって1本の同軸ケーブルに接続し、1組の高周波増幅器とレーザダイオードによって地表へ信号伝送するシステムとした。電気/光変換ユニットを細長い円柱導体にパックすることで、アンテナ、給電線(中央部と枝分かれ部)、電気/光変換ユニット、及び坑井の全てを含めた電磁界計算を可能にした。 (3)特性評価本学四条畷キャンパスや中竜鉱山で断層の計測を行い、試作したアンテナで地中物体の3次元計測が可能であることを示した。
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