2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560878
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
坂本 文徳 Japan Atomic Energy Agency, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (60391273)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
香西 直文 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 研究副主幹 (80354877)
鈴木 義規 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 博士研究員 (20455281)
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Keywords | ウラン濃集タンパク質 / 酵母 |
Research Abstract |
本研究は、ウランを濃集するタンパク質を特定・同定する効率的な新規手法を開発し、タンパク質探索に費やす時間と労力を大幅に短縮するものである。そして、タンパク質を用いた使用済核燃料や放射性廃棄物、さらに環境中からのウラン回収方法の確立を目指すとともに、核燃料サイクル実現に貢献することを目標としている。平成21年度は、(1)微生物の培養条件確認、(2)微生物からのタンパク質の抽出条件確立、(3)ゲル二次元電気泳動の条件確立、(4)ウェスタンブロッティングの条件確立、(5)タンパク質とウランの接触ならびに放射能測定の条件確立に取り組む予定であった。(1)については、使用する微生物を出芽酵母であるSaccharomyces cerevisiaeのBY4743株と決めて、この酵母を利用して培養条件を検討した。培養条件としては、成分を変えた数種類の培地を調製し、酵母の最適培養温度30度で培養した。その結果、このBY4743酵母培養にはYPD培地が最適あることを確認した。しかし、YPD培地はウランを沈殿させる成分が含まれており、その対策としてYNB培地での培養を試みた。YNB培地ではBY4743酵母の生育があまり良くないので、カザミノ酸を加えることで生育度を上げることに成功した。(2)については、ガラスビーズの粒径、ガラスビーズとの混合割合、破砕機での破砕回数などを試験して抽出条件を最適化した。(3)については、使用する電気泳動用ゲルの種類、泳動時間、マーカータンパク質の条件を検討して最適化を図った。平成22年度も引き続き試験を行う。(4)と(5)の課題については、文献や必要試薬の調査を行い、平成22年度以降の本格試験に備えた。以上の成果を出し、平成21年度は研究実施計画通りに研究を遂行した。
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Research Products
(14 results)