2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21560884
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
田中 耕太郎 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60278215)
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Project Period (FY) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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Keywords | ヒートポンプ / 化学ヒートポンプ / 高温ヒートポンプ / アルカリ金属熱電変換 / 化学蓄熱 / 濃度差電池 |
Research Abstract |
本研究は中・高温度域(~800℃)まで作動可能な新方式の化学式ヒートポンプ開発を目標とし,固体電解質イオンポンプ方式の性能改善として次の二点を具体的目標とした.低圧蒸気圧縮可能な電極部開発,小型素子化セルによるヒートポンプ基本作動の確認である. 24年度は,前者目標に関し,気相電極評価装置により複合多孔質電極の低圧蒸気圧縮特性を明らかにした.これは22年度に提案,実施したインクジェットによる電極面上微細線リード構造の作製を改善したものである.当初目標としたMo多孔薄膜電極上では,銀ナノインクと膜との間の濡れ性が良く,数ミクロン微細リード形状作製は難しい結果となった.一方,その結果より23年度実施の全面塗布方式膜により,多孔質膜粒形状電極を微視的に接続する効果が性能向上に優れることに発展した.24年度はさらにこれらの結果より,多孔質金属利用との複合電極構造の導入の検討を行った.発泡金属利用複合化電極は,電極部大きなリード構造体として優れ,全面塗布膜による微視的効果との組み合わせ効果により優れた電極となる結果が得られた. 小型セル(単純な循環部なしの電極部)想定のヒートポンプ基本性能確認,ヒートポンプ全体の性能検討のまとめを実施した.媒体循環部と熱交換部は計算により仮定している段階である.電極部性能を利用した全体性能の結果は,COP値は温度差100℃で3~4,200℃で2~2.5となる結果を得た.またセル形状などのパラメータ変化の考察を行い,電極部総抵抗の低減は700K程度では影響は小さく,一方,熱損失項の影響の大きい結果が得られた.これらの結果より,逆カルノーサイクルCOPの1/2~1/3の性能が可能となることを導いた.濃度差利用方式に加え,化学反応利用方式の化学蓄熱Na2S水和物利用ヒートポンプの可能性検討を行い,基礎的特性を明らかとした.
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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