2009 Fiscal Year Annual Research Report
大型放射光施設(SPring-8)による後期白亜紀の初期被子植物群の花化石の解明
Project/Area Number |
21570092
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
高橋 正道 Niigata University, 自然科学系, 教授 (00154865)
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Keywords | SPring-8 / APS / マイクロCT / 白亜紀 / 被子植物 / 初期進化 / 小型化石 / 3次元構築 |
Research Abstract |
これまでに福島県双葉層群(後期白亜紀)から発見してきた上北迫植物化石群の中から、被子植物の花化石を中心的に、SPring-8でマイクロCTによる内部構造の解析のための測定を行った。白亜紀の花の直径はわずかに1mmしかなく、その中の構造を非破壊的に明らかにすることは容易なことではない。この研究にはアメリカからPatrick HerendeenとPeter R Craneが参加した。BL20B2のビームラインで得られた透過データから、1000枚の断層像を作成し、さらにTri3DVLにて3次元データに再構築していった。これらの3次元構築データの解析によって、これまで、花芽の内部に隠れていた各器官の状態を解明することができた。その結果、この花は、3数性の花であり、しかも、1心皮性であることにより、8900万年前の絶滅したクスノキ科の花化石であることを示唆した。これらの研究はSPring-8 Frontier 2009で紹介されることになっている。 ところが、BL20B2ビームラインによるマイクロCTは分解能2.73μであったので、微細な構造を明らかにすることができなかった。そこで、高分解能であるBL47XU(分解能0.55μ)での測定を試みたところ、視野が限定され、全体像を広視野で高分解能で撮影することがSPring-8では不可能であった。 そこで、Peter Craneの協力のもとに、アメリカのシカゴの大型放射光施設(APS)でのマイクロCT測定を試みた。その結果、APSでは、広視野・高分解能撮影が可能であることが分かった。その結果を、2000x2000x2000pixelsの3次元マトリックスデータ化することができた。これだけの大容量のデータマトリックスを解析できるシステムを作り上げるために、64bit48Gbのワークステーションの導入を検討している。
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Research Products
(2 results)