2010 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリアゲノムの構造多様性と分子系統解析に基づく尾索動物の進化の研究
Project/Area Number |
21570101
|
Research Institution | Tokyo University of Pharmacy and Life Science |
Principal Investigator |
横堀 伸一 東京薬科大学, 生命科学部, 講師 (40291702)
|
Keywords | 尾索動物 / ミトコンドリアゲノム / 分子系統解析 / ヒカリボヤ |
Research Abstract |
尾索動物全体の系統進化の理解の上で重要であるグループ(種)を選択し、ミトコンドリア(mt)ゲノムの全塩基配列の決定を行い、その一次配列とそれ以外の高次情報(主としてミトコンドリアゲノムの遺伝子構造)に基づいて分子系統解析を行い、尾索動物の進化経路を明らかにすることを目的として、研究を行っている。 主として尾索動物の中でもホヤ綱腸性目とタリア綱に注目し、ミトコンドリアゲノムの全塩基配列の解析を進めている。昨年度に引き続き、腸性目については、ヘンゲボヤ科のPolycitor proliferus(ヘンゲボヤ)、ウスボヤ科のDiplosoma virens、 Lissoclinum bistratum、Trididemnum savignyi、 Trididemnum miniatum、 Trididemnum clinides、 Trididemnum nubilum、ドロボヤ科のCorella sp.、マメボヤ科のPerophora sp.、タリア綱については、ヒカリボヤ目のPyrosoma atlanticumのミトコンドリアゲノムの部分配列の決定を行った。そのうち、D.virens、 Corella sp.、 Perophora sp.、 P.atlanticumについては、long PCRを行い、そのmtDNAの全領域に相当するPCR産物を得た。順次、配列決定を進めており、これらのうちP.atlanticumのmtDNAの全塩基配列を決定した。P.atlanticum mtDNAのゲノム構造はウミタルDoliolum nationalis(タリア綱ウミタル目)によく似ており、ヒカリボヤ目とウミタル目の近縁性が示唆された。
|
Research Products
(3 results)