2011 Fiscal Year Annual Research Report
高温,強日射下で誘導されるキクの黄斑症発生メカニズムの解明
Project/Area Number |
21580034
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
後藤 丹十郎 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (40195938)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
難波 和彦 岡山大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (90263623)
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Keywords | キク / 黄斑 / 活性酸素 / キトサン / ABA / ドライミスト / LED / 透過光 |
Research Abstract |
キクの葉身部分に黄色い斑点が発生し、切り花品質が低下することが大きな問題になっている.高温強日射下で黄斑の発生が著しいことから,黄斑症は光過剰障害によるクロロフィル崩壊、すなわち活性酸素が主要因でないかと考えている.平成23年度では,黄斑軽減対策と黄斑の発生課程の直接的な計測法を試みた。 昨年度の結果を受けて,キトサン溶液,ABAを散布し、活性酸素種の生成量との関連を調査した.0.6%キトサン溶液処理が黄斑発生度を減少させることが明らかになった.またABA200ppm処理が黄斑発生を増加させた。これらの製剤を散布した直後の葉内過酸化水素含量をジニコリン酸法で調べたところ,キトサン溶液の散布により過酸化水素濃度が減少し,ABA溶液により増大した. また、黄斑は、高温、強日射条件下で発生が助長される。そこで、昨年に引き続き、黄斑を軽減するために、夏季に寒冷紗、赤外線カットフィルム、ドライミスト下で短期間栽培したところ、今年度も、ドライミスト+寒冷紗下で軽減する傾向が見られた。 黄斑の程度を画像計測する試みにおいては,初期の診断の可能性を探った。黄斑が発生する環境設定を行った後,黄色い斑点として現れるのには1週間程度を要するが,初期の段階では小さな領域の緑色が薄くなる。そこで,この時点での判定を可能とすることを目的とし,様々な光源を用いて検証を行った結果,クロロフィルの光の吸収帯が450nmと700nm付近にあることからそれに近い波長をもつ波長660nmの赤色LEDと波長470nmの青色LEDを使用し,葉を透過した光を撮影することによって黄斑に進行する部位を特定できることが明らかになった。
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Research Products
(3 results)