2009 Fiscal Year Annual Research Report
樹冠の抗力係数と樹形計測に基づいた緑化樹木の耐風性診断
Project/Area Number |
21580169
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小泉 章夫 Hokkaido University, 大学院・農学研究院, 准教授 (40183040)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
澤田 圭 北海道大学, 大学院・農学研究院, 助教 (10433145)
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Keywords | 風害 / 緑化木 / 抗力係数 / 野外試験 / 根返り / 幹折れ / 断面係数 |
Research Abstract |
研究実施計画に沿って,以下の2項目の試験を実施した。 1.野外試験による広葉樹緑化木の抗力係数の評価 北海道大学構内のポプラ樹を供試木として,風速と樹幹たわみの連続同時測定による樹冠の抗力係数の評価法を検討した。ここで,樹幹たわみから風圧力を算出する際に必要となる樹幹のバネ定数は,別途,対象木の曲げ剛性試験を行って求めた。その結果,(1)抗力係数は風速の増加に伴って平均値,ばらつきともに減少すること,(2)ポプラ樹冠の抗力係数は既往の風洞実験で得られている針葉樹造林樹種のそれらよい小さいこと,(3)落葉期の抗力係数は着葉期のそれより小さいこと,が明らかとなった。これらの結果から,本方法は実大樹木の抗力係数を評価する決定的な手法の一つになることが示された。 2.緑化木樹種の根返り耐力の評価 ニセアカシア緑化木を対象として引き倒し試験を実施した。ニセアカシアについてはこれまでに胸高直径30cm以下の街路樹についてデータがあったが,今回は41cmの供試木を対象として行った。胸高直径10~40cmのデータが得られたことで,ニセアカシアに関する胸高直径と根返りモーメントの関係を回帰式にあてはめることができた。また,ニセアカシアの心材腐朽が根返り耐力に及ぼす影響を検討する目的で,強風で根返りしたニセアカシアについて,円板を50mm角で分割し,心材腐朽の程度と容積密度,縦圧縮強さを測定してそれらの関係を検討した。
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Research Products
(3 results)