2009 Fiscal Year Annual Research Report
米生産調整及びその代替的政策手段の存続、廃止に関する政治経済的条件の定量分析
Project/Area Number |
21580267
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
荒幡 克己 Gifu University, 応用生物科学部, 教授 (90293547)
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Keywords | 米生産調整 / 直接支払 / 選択制減反 / 政治過程分析 / 厚生分析 |
Research Abstract |
研究内容は、三つの系、即ち「存続廃止定量分析系」、「日米比較政治過程系」、「ローカルレベル施策手法系」に大別される。これらは、初年目から同時並行的に進めた。各系別には、次のような成果が得られた。 「存続廃止定量分析系」 平成21年度は、生産調整(数量割当)及びその代替的政策手段を単独で用いた場合の、その政策強度を強めていった時の余剰変化についてSTC分析を行った。その結果、固定支払方式による直接支払でも、当年実績生産量基準のものよりも、生産刺激を50%程度にカットできれば、予算額が多少増額しなければならないというものの、2800億円程度の財政規模で、現行の生産調整の場合とほぼ同水準の所得移転ができることがわかった。 「日米比較政治過程分析系」 日米比較政治過程系については、アメリカ穀物生産調整の歴史について、レビューし、その成果をまとめた(成果の一覧表参照)。議会公聴会の記録、Congressional Recordの分析は、次年度以降の課題である。 「ローカルレベル施策手法系」 ローカルレベル施策手法系では、^平成21年度は、市町村別データの収集に力を入れ、秋田県、長野県、茨城県、滋賀県、岡山県、兵庫県を重点的に訪問調査し、詳細かつ網羅的な生産調整関連施策の実施状況を把握することができた。具体的には、集落別、個人別配分方法、交付金の運用、互助金制度の活用方法等について、新たな情報が得られた。
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Research Products
(1 results)