2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21580283
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
川手 督也 日本大学, 生物資源科学部, 准教授 (80355263)
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Keywords | 家族経営協定 / 認定農業者の共同申請 / 経営内の女性の位置づけ / 経営の多角化 / 女性の責任分担 / 経営主世代の夫婦関係 |
Research Abstract |
インテンシブなケーススダディの結果、日本に於いて家族経営協定の締結により経営内で女性の位置づけの明確化を図っている専業的農業経営では、協定締結のプロセスで経営内のコミュニケーションが十分に図られているか否かと家族における協定に関する理解度が高いか否かにより経営内の女性の位置つげの明確化のあり様が大きく異なり、その規定要因としては家族関係、特に経営主世代の夫婦関係がフラットであるか否か方が大きいことが示唆された。また、認定農業者の共同申請については、一般的に、家族経営協定の締結よりハードルが高いと農家には意識されており、共同申請に関する理解度が高い場合、経営内における女性の位置づけの改善効果は高く、経営発展につながりやすいことが示唆された。 韓国においては、日本同様、経営形態の太宗を占める家族経営において、家族関係の近代化、特に経営内における女性の位置づけの改善は課題とされており、ケーススタディの結果、家族経営協定の締結や経営における加工・直売・農業体験部門の女性の責任分担の推進により、女性の位置づけの改善が女性の意欲の増大、さらには経営の多角化につながり、経営改善にプラスに働くことが示唆された。家族経営協定の締結や経営における女性の責任分担は、家族関係、特に経営主世代の夫婦関係がフラットであることであるか否かが大きいことが示唆され、日本との類似性が大きいことが推測された。
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