2009 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子再集合に起因する新型インフルエンザウイルスの出現に影響する要因の解析
Project/Area Number |
21580372
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
五藤 秀男 The University of Tokyo, 医科学研究所, 助教 (50323639)
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Keywords | インフルエンザ / 遺伝子再集合 |
Research Abstract |
インフルエンザウイルスの遺伝子再集合は、新型インフルエンザウイルスの出現に直接関与する生物学的現象である。したがって、その機構は、新しい流行を予測する上で重要な知見である。 本研究課題では、モデルvRNAを用いたVLP作製と蛋白質断片コンプリメンテーションを組み合わせて、インフルエンザウイルスの増殖においてHA分節遺伝子の維持に影響する要因を、特に他のウイルスゲノム分節の影響に焦点をあてて解析する。 そのために本年度は以下の実験を行った。 1.モデルvRNA合成のためのプラスミド構築 DsRed-monomer(DsRm)、p65-N terminal monomeric Kusabira Green(mKGN)、p50-C terminal monomeric Kusabira Green(mKGC)をそれぞれレポーター遺伝子として持つHAとNA分節のvRNA合成プラスミドをRNA polymerase Iプロモータとターミネータを用いて構築した。 2.モデルvRNAの発現による蛋白質断片コンプリメンテーション 作製したモデルvRNA合成プラスミドとインフルエンザウイルスのポリメラーゼとNP蛋白質発現プラスミドをHEK293細胞に導入し、蛍光の発現を確認した。したがって、モデルvRNAから発現して蛋白質断片のコンプリメンテーションにより、レポータ蛋白質の機能回復を確認できた。 3.VLPの作製とその検出法の条件設定 作製したプラスミドを用いて、リバース・ジェネティクス法に準拠して産生させたVLPをMDCK細胞に感染させた結果、蛍光を観察できた。しかし、発現した蛍光が非常に微弱なため、今後計画する定量的な解析は困難であると予想され、VLPの産生効率ならびに検出方法をさらに検討する必要がある。また、同時に異なる検出系の構築を検討する必要も考えられた。
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Research Products
(4 results)