2009 Fiscal Year Annual Research Report
イネ種子中のプロラミン分子種がプロテインボディIへ局在化するミクロな制御機構
Project/Area Number |
21580417
|
Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
増村 威宏 Kyoto Prefectural University, 生命環境科学研究科, 講師 (50254321)
|
Keywords | 植物 / 遺伝子 / 蛋白質 / イネ種子 / プロテインボディ / プロラミン / 免疫組織観察 / 発現解析 |
Research Abstract |
イネ種子貯蔵タンパク質は、プロラミン、グルテリン、グロブリンに分類され、それぞれ複数の分子種より構成される。プロラミンはPB-Iへ、グルテリンとグロブリンはPB-IIに特異的に集積するが、その細胞内輸送機構の解析は、合成・集積には複数の段階があり、PBの形成機構の詳細は未だに不明な点が多い。PB-Iは人の消化管ではほとんど分解されないが、何故消化されにくいのかは不明であった。申請者は、プロラミン分子種の多様性がPB-I形成に重要な役割を担う可能性を見出した。そこで、本研究では、ヒト消化管においてPB-Iが難分解性となる原因がPB-Iの構造上の特徴にあるという仮説を立て、イネPB-Iの形成機構に焦点を絞り、イネ種子におけるPB-Iの形成機構を分子生物学的、細胞生物学的手法で解析することを目的とした。 本年度は、複数種類からならのプロラミン分子種をそれぞれ区別して認識する抗体を作製し、各抗体に直接蛍光色素を標識し、免疫蛍光顕微鏡観察を行い、PB-I内部におけるプロラミン分子種の局在性を明らかにした。また、イネの開花後の登熟種子よりtotal RNAを抽出し、各プロラミン遺伝子の発現時期および量をRT-PCR法によりプロラミン分子種ごとに明らかにした。 更に各プロラミンをコードするcDNA配列をGFP遺伝子に接合し、イネに遺伝子導入し、プロラミン+GFP融合タンパク質を発現する形質転換イネを作出した。
|