2010 Fiscal Year Annual Research Report
イネ種子中のプロラミン分子種がプロテインボディIへ局在化するミクロな制御機構
Project/Area Number |
21580417
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Research Institution | Kyoto Prefectural University |
Principal Investigator |
増村 威宏 京都府立大学, 生命環境科学研究科, 講師 (50254321)
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Keywords | 植物 / 遺伝子 / 蛋白質 / イネ種子 / プロテインボディ / プロラミン / 免疫組織観察 / 発現解析 |
Research Abstract |
1) プロラミン分子種を区別する抗体を用いたPB-I内部におけるプロラミンの局在性の解析 これまでの研究で確立したイネ種子に対する樹脂切片作製法と蛍光標識抗体法を組合せ、S-S結合に関わる配列上の特徴が異なる4種類のプロラミンポリペプチド(10kDaプロラミン、13kDaプロラミン(Cys rich)、13kDaプロラミン(Cys poor)、16kDaプロラミン)の胚乳組織における局在性や蓄積量の違いを明らかにした。また、それぞれの抗体を組合せることで、二重免疫による電子顕微鏡観察を詳細に実施し、同一PB-I上における10kDaプロラミン、13kDaプロラミン(Cys rich)、13kDaプロラミン(Cys poor)、16kDaプロラミンの4種類のプロラミンポリペプチドのPB-I内部における局在性を明確にした。 2) プロラミン分子種ごとの発現時期、発現量の解析 6種類のプロラミン遺伝子(10kDaプロラミン2種類、13kDaプロラミン(Cys rich)、13kDaプロラミン(Cys poor)2種類、16kDaプロラミン)を区別可能なプライマー配列を用い、開花後の経時変化におけるプロラミン遺伝子の発現解析をより詳細に行った。その結果、胚乳組織の発達段階と部位によるプロラミン分子種の発現の違いが明らかになった。 3) プロラミン+GFP融合タンパク質を用いたPB-Iの構成ポリペプチドの解析 プロラミン+GFP融合タンパク質を発現する形質転換イネを用いて、1)で使用する各種プロラミン抗体とGFP蛍光を用いた蛍光組織観察を行ったところ、プロラミン分子種の違いにより、GFP蛍光を示す部位と、蛍光標識抗体で観察されるPB-Iとの局在部位に類似性が見られた。
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Research Products
(10 results)